折原 隼一郎

<学歴>
・2011年4月 – 2015年3月 慶應義塾大学 理工学部 数理科学科
・2015年4月 – 2017年3月 大阪大学 大学院基礎工学研究科 システム創成専攻 数理科学領域
・2020年4月 – 2023年3月 横浜市立大学 データサイエンス研究科 データサイエンス専攻

<職歴>
・2017年4月 – 2022年6月 協和キリン株式会社
・2022年7月 – 東京医科大学 医療データサイエンス分野

<主な所属学会>
・日本計量生物学会
・日本臨床疫学会


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<主な研究業績>
・Orihara, S., and Hamada, E. (2019). Double robust estimator in general treatment regimes based on Covariate-balancing. Communications in Statistics-Theory and Methods, 48(3), 462-478.
・Orihara, S., and Hamada, E. (2021). Determination of the optimal number of strata for propensity score subclassification. Statistics & Probability Letters, 168, 108951.
・Namba, N., Kubota, T., … Orihara, S., …, and Ozono, K. (2022). Safety and Efficacy of Burosumab in Pediatric Patients With X-Linked Hypophosphatemia: A Phase 3/4 Open-Label Trial. Journal of the Endocrine Society, 6(5), bvac021.
・Orihara, S., Goto, A., and Taguri, M. (2023). Instrumental variable estimation of causal effects with applying some model selection procedures under binary outcomes. Behaviormetrika, 50(1), 241-262.

<研究テーマ>
私は現在、統計的因果推論での方法論の開発と、医療・生物統計分野のデータへの適用に興味を持って研究をしています。
統計的因果推論では、興味ある因果効果を推定するうえで、原因と結果の共通原因である、「交絡因子」を適切に調整する必要があります。交絡因子を調整する方法の一つに、ある要件を満たす「操作変数」と呼ばれる変数を利用する、操作変数法があります。操作変数法を利用すると、データとして得られている測定された交絡因子の他、未測定の交絡因子の影響も調整可能です。しかし、操作変数の要件を満たさない「妥当ではない操作変数」を利用すると、偏りのある因果効果を推定してしまう可能性があります。また、医療・生物統計分野のデータでは、ある追跡開始時点から糖尿病の発症までの時点のような、「生存時間アウトカム」を取り扱うことが多いです。しかし、多くの操作変数法は、生存時間アウトカムへそのまま適用できません。私は現在、妥当ではない操作変数の誤用に対して頑健であり、生存時間アウトカムへ適用可能な操作変数法の開発に取り組んでいます。
他にも、交絡因子が全て測定されている状況でよく利用される、重み付き推定量の不安定さの解決についても、興味を持って取り組んでいます。

<受賞>
・2022年度 日本計量生物学会年会 若手優秀発表賞

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