About Us/研究室について

2022年4月に新設

東京医科大学医療データサイエンス分野は、2022年4月に新設された新しい研究室です。本研究室では、主として生物統計学(biostatistics)の教育・研究をしています。生物統計学は、医学・生物学領域で生じる科学的な問いに適切に答えるために、データの収集や解析に関する体系的な方法論を提供する学問分野です。アメリカでは医学・生物学領域の統計家やデータサイエンティストは非常に人気のある職業の1つですが、日本においては歴史的に統計学部や統計学科が存在してこなかった経緯もあり、ニーズに比して生物統計家は大きく不足している状況です。

臨床医学上の課題を解決することを
目的とした研究

研究としては、主として人を対象とした疫学研究(epidemiologic study)や臨床研究(clinical study)に関する方法論の研究と、それらに統計家として参画する共同研究を行っています。疫学研究は、地域社会等の特定の集団を対象として、病気の発生の頻度や分布を調査し、またその原因を明らかにすることを目的とした研究です。臨床研究は、何らかの病気を有している患者集団を対象として、治療効果の検証、合併症等の予測、診断法の評価など、臨床医学上の課題を解決することを目的とした研究です。

幅広く現実の医学研究のデザインや
データ解析に貢献

方法論の研究では、統計的因果推論(causal inference)を中心に研究をしていますが、これに限らず幅広く現実の医学研究のデザインやデータ解析に貢献することを目標に幅広く研究テーマを設定しています。学生の研究テーマは、臨床試験の新規デザインやデータ解析に関するもの、生存時間をアウトカムとした治療効果の推定方法、リアルワールドデータにおける疾患判定基準の検討、調査・観察研究のデータ解析を中心とした応用研究など、多岐に渡ります。

共同研究や統計コンサルテーションへの
参画目的とした研究

共同研究においては、臨床研究や疫学研究における統計家としての参画を行っており、因果推論の最新手法の適用を含めて質の高いエビデンスを作ることに専門家として貢献しています。共同研究や統計コンサルテーションへの参画を通じて、現実の疫学・臨床医学が直面する新たな統計的課題を新しい研究デザインやデータ解析の方法論研究につなげることを意図しています。

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